マイホームを買ったら、通勤時間が3倍になりました。片道15分だった道のりが45分です。往復すると1日1時間、これまでなかった時間が生まれたことになります。最初は単純に損をした気分でした。同じ時間だけ働いて、家に帰るのが1時間遅くなるだけだからです。
- 引っ越しで延びた通勤時間
- 何もしていない車内の時間
- 勉強したいのに取れない時間
- 積まれたままの読みかけの本

通勤が長くなって、家に帰るころには何もする気になりません。

その1時間は学ぶ時間に変えられます。手を使わずにできる方法があるのです。
この記事では、増えた通勤時間をオーディオブックに充てた2か月間を書きます。看護師として働きながら副業もしているため、学ぶ時間の確保はずっと課題でした。車通勤なので手も目も使えません。その条件で唯一成立したのが、耳だけで完結する方法だったのです。実際の使い方と、車で聴くときの注意点までまとめました。
通勤時間が3倍になった話

通勤時間は、住む場所を決めるときに最も軽く見られがちな条件です。家の広さや価格に比べると、15分や30分の差は小さく感じられます。しかし実際に毎日走ってみると、印象はまったく変わりました。増えたのは移動時間だけではなく、1日の自由時間そのものが削られていたからです。ここでは、その変化を数字で整理しました。
片道15分から45分への変化
以前の通勤は、片道15分でした。家を出てから駐車場に着くまで、ほとんど何もしないうちに到着します。
マイホームを購入して、この距離が45分になりました。3倍です。渋滞があれば、さらに延びます。
引っ越し前は、この差を大きなものだとは思っていませんでした。30分増えるだけだと考えていたのです。
1日1時間という現実
実際に始まってみると、片道30分の増加は往復で1時間になりました。
夜勤明けの日は、この1時間がとくにこたえます。早く休みたいのに、まだ運転しなければなりません。日勤の日も、帰宅が1時間遅くなれば、その分だけ夜の時間が短くなってしまいます。
- 片道 15分 → 45分
- 往復 30分 → 90分
- 1日の増加 60分
- 月20日勤務なら 月20時間
月20日勤務として計算すると、月に20時間です。2か月で40時間、まる1日分以上の時間が通勤に消えていく計算になります。
音楽では埋まらない時間
最初はラジオや音楽をかけていました。運転中の定番です。
ただ、2週間ほどで物足りなくなりました。流しているだけで、何も残らないからです。同じ曲を繰り返し聴き、同じ番組を聞き流す。時間だけが過ぎていきます。
失った1時間を取り戻したいという気持ちが強くなりました。何か残るものに変えたかったのです。
増えた1時間の使い道

時間の使い方を考えるとき、多くの人は空いた時間に何をするかを考えます。しかし通勤時間は空き時間ではありません。運転しているため、できることが限られるからです。この制約を先に把握しておくと、選択肢は自然に絞られました。ここでは、通勤時間という特殊な時間の性質を整理します。
月20時間という計算
増えた時間を数字にすると、判断しやすくなります。
1日1時間、月20日で20時間。これは1年に直すと240時間です。まる10日分に相当します。
この時間を何もせずに過ごすのか、それとも何かに充てるのか。10年続ければ2400時間になると考えると、放置する選択は取りにくくなりました。
手が使えない時間の特性
通勤時間には、はっきりした制約があります。
車の運転中は、手も目も使えません。スマホは触れませんし、本も読めないからです。電車通勤であれば手は空きますが、混雑していれば本を開けないこともあるでしょう。
つまり通勤時間で使えるのは、耳だけです。この条件に合うものを探すことになりました。
学習に充てるという選択
耳で完結して、かつ何かが残るもの。条件を満たす選択肢は多くありません。
候補として挙がったのは、次の3つでした。
- 語学学習の音声教材
- ポッドキャスト
- オーディオブック
最終的にオーディオブックを選んだのは、知りたいことが明確だったからです。管理者としての仕事と、副業に必要なお金の知識。どちらも本になっている分野でした。
オーディオブックを選んだ理由

オーディオブックは、本の内容を音声で聴くサービスです。プロのナレーターが読み上げたものを、スマホのアプリで再生します。通勤時間との相性を考えると、この形式には明確な利点がありました。ここでは選んだ理由を3つ挙げます。どれも車通勤という条件から導かれたものです。
運転中でも耳は空いている
最大の理由は、運転を妨げない点にあります。
音声を聴くことは、ラジオをかけるのと変わりません。視線を動かす必要も、ハンドルから手を離す必要もないからです。運転に必要な注意力を奪わない形で、情報を受け取れます。
紙の本を読もうとすれば、通勤時間は完全に使えない時間になります。しかし耳だけなら、移動しながら学べるのです。
聴き放題という料金体系
もう1つの理由が、料金の形でした。
1冊ずつ購入する形式だと、選ぶときに迷いが生まれます。この本に1500円払う価値があるだろうかと考えてしまい、結局買わないまま終わってしまうのです。
聴き放題であれば、合わなければ次に移れます。最初の10分で違うと感じたら、やめて別の本を開けばよいだけです。この気軽さが、続けるうえで効いてきました。
続けられる仕組み
2か月続いている理由は、意志の強さではありません。仕組みのほうです。
通勤は毎日発生します。特別に時間を作る必要がなく、車に乗れば自動的に始まります。やる気に左右されない点が大きいのです。
続かない習慣の多くは、始めるきっかけが弱いことに原因があります。通勤という確実な予定に紐づけたことで、考えずに続く形になりました。
管理者と副業者が選んだ3冊

何を聴くかは、自分の立場から考えると決めやすくなります。筆者の場合は、病棟で管理者の役割を担っていることと、副業をしていることの2つが軸になりました。ここで紹介する3冊は、その必要から選んだものです。万人向けのおすすめというより、選書の考え方として読んでください。
話し方を学ぶ1冊
1冊目は『人は話し方が9割』(永松茂久)です。
管理者の仕事は、話すことが中心になります。毎月の面談、指導者へのフォロー、スタッフとのやり取り。どれも言葉を介して行うものです。
技術があっても、伝わらなければ動いてもらえません。話し方を体系的に学んだことがなかったので、ここから入ることにしました。
リーダーの仕事を学ぶ1冊
2冊目は『できるリーダーは、「これ」しかやらない』(伊庭正康)です。
副題に「9割のマネジャーが知らない正しい任せ方」とあります。任せ方は、管理者になってから最も難しいと感じている部分でした。
自分でやったほうが早い場面でも、任せなければ人は育ちません。その判断をどう下すのか。知りたいテーマにそのまま合致していました。
お金の基礎を学ぶ1冊
3冊目は『世界一受けたいお金の授業』(和仁達也)です。
副業を始めると、確定申告や経費の扱いに直面します。看護師として働くだけなら、意識せずに済んだ領域でした。
お金の知識は、学校でも職場でも教わりません。基礎から整理された本で、一度通しておきたいと考えました。
- 人は話し方が9割 … 面談や指導で話す機会が多いため
- できるリーダーは、「これ」しかやらない … 任せ方を学ぶため
- 世界一受けたいお金の授業 … 副業に必要なお金の基礎のため
なお聴き放題の対象作品は入れ替わります。ここで挙げた本が対象かどうかは、公式サイトで確認してください。
車通勤での聴き方と注意点

オーディオブックは運転中にも使えますが、聴き方には注意が必要です。安全が最優先であることは言うまでもありません。ここでは2か月使って分かった実際の運用方法をまとめました。どれも難しいことではないものの、知らずに始めると危ない場面が出てきます。電車通勤の人に共通する内容も含めています。
操作は停車中に行う
再生や停止、本の選択といった操作は、すべて停車中に済ませてください。
走行中にスマホを操作すると、ながら運転にあたります。画面を注視する行為も同様です。オーディオブックは耳だけで使える点が利点ですが、その利点は操作をしない前提で成り立ちます。
出発前に再生を始めて、到着するまで触らない。これが基本になります。聞き逃した部分は、停車してから戻せば済む話です。
イヤホンと車のスピーカー
車で聴くときは、イヤホンを使わずカーオーディオから流してください。
イヤホンをつけると、周囲の音が聞こえにくくなります。救急車のサイレン、クラクション、踏切の警報音。運転に必要な音を聞き逃す危険があるためです。
地域によっては、安全運転に必要な音が聞こえない状態での運転を規則で制限している場合もあります。何より自分と周りの安全のため、車内ではスピーカーを使うほうが安心でしょう。Bluetoothで接続すれば、多くの車でカーオーディオから再生できます。
集中を奪われない選び方
内容によっては、運転への集中が削がれることがあります。
複雑な話や、メモを取りたくなる内容は向きません。聞き逃すまいと意識が音声に向かうと、運転がおろそかになるからです。
向いているのは、聞き流しても大筋がつかめる本でした。今回選んだ3冊のようなビジネス書や自己啓発系は、この条件に合っています。逆に専門書や数字の多い内容は、家で聴くほうが向いているでしょう。なお再生速度を上げる使い方もありますが、運転中は等倍で十分だと感じています。速度を上げるほど、聞き取りに集中が必要になるためです。
2つのサービスの違い

オーディオブックのサービスは複数あります。代表的なのが audiobook.jp と Audible です。筆者が使っているのは audiobook.jpですが、どちらを選ぶかで使い勝手は変わります。ここでは公開されている情報をもとに、選ぶときの判断材料を整理しました。
料金体系の違い
どちらも月額制で対象作品が聴き放題になる仕組みを持っています。
audiobook.jp には聴き放題のほかに、チケット制や単品購入という選択肢があります。Audible は Amazon が運営しており、プライム会員向けの割引が実施されることもあるようです。
料金や提供条件は改定される場合があるため、申し込む前に公式サイトで最新の内容を確認してください。
作品ラインナップの傾向
扱っている作品の傾向にも違いがあります。
audiobook.jp は日本の出版社の作品が中心で、ビジネス書や自己啓発の分野が充実しています。Audible は Amazon の規模を背景に、洋書や小説を含む幅広いラインナップを持っているのが特徴です。
どちらも聴き放題の対象作品は入れ替わります。特定の本を目当てに選ぶ場合は、その本が対象かどうかを先に確認したほうが確実でしょう。
選び方の目安
迷ったときの判断軸を挙げます。
- 日本のビジネス書を中心に聴きたいなら audiobook.jp
- 洋書や小説も含めて幅広く探したいなら Audible
- Amazonをよく使うなら Audible の割引条件を確認
- 決めきれないなら両方の無料体験を試す
どちらも無料体験の期間が用意されています。ナレーションの好みや操作感は、実際に使ってみないと分かりません。試してから決めるのが確実です。
オーディオブックのよくある質問

オーディオブックを検討する人から、よく出る疑問をまとめました。始める前に引っかかりやすい点ばかりです。気になる項目だけ拾って読んでも構いません。実際に使うと解消するものも多いので、迷っているなら無料体験で確かめるのが早いでしょう。
運転中に聴いても問題ないか
音声を聴くこと自体は、ラジオと同じで問題ありません。ただし走行中のスマホ操作や画面の注視は、ながら運転にあたります。操作は必ず停車中に行ってください。イヤホンは使わず、カーオーディオから流すことをおすすめします。
内容は頭に入るのか
紙の本ほど細かくは残りません。ただし繰り返し聴けるため、通勤のたびに同じ本を流していると自然に定着していきます。完璧に覚えることより、触れる回数を増やす使い方が向いているといえるでしょう。
聴き放題で何冊聴けるのか
対象作品であれば冊数の制限はありません。ただし全作品が対象というわけではないため、聴きたい本が含まれるかどうかは事前に確認してください。
途中でやめたらどうなるか
聴き放題は解約すると対象作品を聴けなくなります。単品で購入した作品は解約後も残るのが一般的です。詳しい条件はサービスごとに異なるため、公式サイトで確認してください。
電車通勤でも使えるか
使えます。むしろ満員電車で本を開けない状況では、耳だけで完結する利点が大きくなるはずです。ただし集中しすぎて乗り過ごさないよう、降車駅のアラームを設定しておくと安心でしょう。
看護に関する本はあるか
一般向けの健康や医療の本であれば見つかります。ただし専門書や看護技術書は、図表が多いため音声化されているものが少ないのが実情です。専門分野の学習は紙の本、教養や仕事の進め方はオーディオブックという使い分けが現実的でしょう。
まとめ

通勤時間が3倍になったのは、自分で選んだ結果でした。それでも1日1時間が消えていくのは、素直に惜しいと感じます。その時間を学ぶ時間に変えられたのは、耳だけで完結する方法を見つけたからです。
- 通勤は月20時間を確保できる時間
- 使えるのは耳だけという制約
- 聴き放題なら合わない本を切れる
- 操作は停車中、イヤホンは使わない
- 選書は自分の立場から決める
特別な努力はしていません。車に乗ったら再生ボタンを押す。それだけです。通勤の長さを嘆いていた2か月前より、今のほうが運転は苦になりません。同じように通勤時間が延びて困っている人がいたら、まず無料体験から試してみてください。
- Amazonのプライム感謝祭は10月16日から19日
- 先行セールは10月13日から
- Audibleはプライム会員向けの割引を実施中
- 条件は変わるため公式サイトで確認を
お金の知識を学びたいと思ったきっかけは、副業を始めたことでした。収入を増やす方法そのものに関心があれば、こちらもあわせてご覧ください。



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