看護師の副業を紹介する記事は数多くあります。ただ、そのほとんどは「いくら稼げるか」を基準に並べたものです。働きながら副業を続けるうえで、本当に大事なのはそこではないと感じています。本業に響かないかどうか。続けられるかどうかは、ほとんどそこで決まるからです。
- 副業で本業に支障が出ないか
- 職場にどう見られるか
- 夜勤と両立できるのか
- 何を選べば長く続くのか

副業を始めたいのですが、職場の上の人にどう思われるか気になります。

管理者が気にしているのは副業そのものではありません。本業に影響が出るかどうかです。
この記事は、病棟で副主任を務めながら、自分も動画編集の副業を続けている立場から書いています。副業をしているスタッフを見る側と、副業をしている当事者の両方の目線で、本業と両立しやすい順にランキングをつけました。最後に、管理者として正直に勧めにくいと感じている副業についても触れています。
管理者が副業を見る視点

ランキングの前に、順位をつけた基準を説明しておきます。管理者の立場から見て、スタッフが副業をしていること自体を問題だと感じることはほとんどありません。気になるのは本業の勤務に影響が出ているかどうかだけです。この記事では、その観点から3つの基準を置きました。
稼げるかより先に見ること
副業を選ぶとき、多くの人は収入の多さで比べます。それ自体は自然なことです。
ただ、本業がある看護師にとって、副業は2つ目の仕事です。1つ目の仕事を崩してまで続ける意味はありません。本業が安定していてこその副業だと考えています。
そのため、この記事では稼げる金額を順位の基準にしていません。
本業と同じ体力を削るか
最も重視したのが、体力の使い方でした。
看護の仕事は、立ち仕事で体を使います。副業まで体を使う仕事にすると、本業と同じ体力を2つの仕事で取り合うことになります。休む時間が減れば、疲れは確実に本業へ持ち込まれるでしょう。
逆に、座ってできる仕事であれば、体の負担は本業と重なりにくくなります。
時間を自分で決められるか
もう1つの基準が、働く時間を自分で選べるかどうかです。
看護師の勤務はシフト制で、月によって休みの位置が変わります。決まった曜日や時間に入る副業だと、勤務表が出るたびに調整が必要になるのです。
納期だけ守れば、いつ作業してもよい仕事はシフト制と相性が良くなります。夜勤明けの日は休んで、休日にまとめて進めるといった調整ができるためです。
1位 動画編集

1位は動画編集です。筆者自身が2年続けている副業でもあります。在宅で完結し、作業する時間を自分で決められる。先ほどの基準をすべて満たしているため、迷わずこの順位にしました。ただし最初から稼げる仕事ではないので、その点も正直に書いておきます。
在宅で完結する
動画編集は、パソコンがあれば自宅で完結します。
通勤がなく、体を動かすこともありません。夜勤が続いた週でも、座ったまま少しずつ進められるのは大きな利点でした。
職場で誰かと顔を合わせることもないため、本業の人間関係とも切り離されています。
夜勤明けにも進められる工程
編集の作業には、頭を使う工程と手を動かすだけの工程があります。
構成を考える作業は疲れていると進みません。一方で素材の整理や不要な部分のカットなら、夜勤明けでも手をつけられます。体調に合わせて作業を選べるのは、他の副業にはあまりない特徴です。
最初は稼げない覚悟
ただし始めたばかりの時期は、ほとんど稼げません。筆者の最初の案件は、時給に直すと166円でした。
それでも続けられたのは、本業に影響が出ない形で取り組めたからです。無理のない副業だから、稼げない時期を越えられたのだと思います。詳しい経過は動画編集の副業で月10万に届くまでの記事にまとめました。
2位 ブログ

2位はブログです。このサイトもその1つになります。動画編集と同じく在宅で、さらに納期がないという点で、本業との両立はいちばん楽かもしれません。ただし収益が出るまでの時間は、他の副業より長くかかります。
納期がない働き方
ブログには、依頼主もいなければ締め切りもありません。
忙しい月は書かず、余裕のある月にまとめて書く。本業の状況に合わせて止められるのは、ブログならではです。夜勤明けに無理をする必要がありません。
看護の経験が記事になる
現場で働いていること自体が、書く材料になります。
新人の教育、夜勤の現実、転職の考え方。毎日の仕事で見ていることは、看護師以外の書き手には書けません。本業の経験がそのまま強みになる副業です。
ただし患者さんや勤務先が特定される内容は、副業でも守秘義務の対象になります。
収益化までの時間
ブログの弱点は、収益が出るまでに時間がかかることです。
記事を書いても、検索で読まれるようになるまでには数か月かかります。すぐに収入が必要な人には向きません。他の副業と並行しながら、時間をかけて育てる形が現実的でしょう。
3位 Webライティング

3位はWebライティングです。依頼を受けて記事を書く仕事で、在宅で取り組めます。医療や健康の記事であれば、看護師の知識がそのまま活きる分野です。ただし筆者は本格的に取り組んだ経験がないため、ここからは管理者から見た本業への影響という観点に絞って書きます。
看護の知識が活きる
医療系の記事は、専門知識のある書き手が求められる分野です。
看護師であれば、一般の書き手より正確に書けることが多いでしょう。資格が評価につながりやすいという点で、看護師に向いた副業といえます。
納期と本業の兼ね合い
在宅とはいえ、依頼を受ける仕事には必ず納期が伴うものです。
急な残業や勤務変更があると、締め切りに追われることになります。受ける量を本業の予定に合わせて抑えることが、両立の条件になるでしょう。
医療記事の注意点
医療や健康の記事には、気をつけるべき点があります。
診断や治療について断定する表現は避ける必要があります。また薬機法などの決まりもあるため、看護師だから何でも書けるわけではありません。書ける範囲を意識することが、長く続けるうえで大切です。
4位 オンライン秘書

4位はオンライン秘書です。メールの返信やスケジュール管理、資料の作成などを、在宅で代行する仕事になります。在宅という点では上位と同じですが、対応する時間が決まっている案件もあるため、この順位にしました。こちらも筆者は経験がないので、一般的な特徴として紹介します。
在宅でできる事務の仕事
オンライン秘書は、パソコンを使った事務作業が中心です。
看護記録や申し送りで身についた、正確に記録して伝える力は、こうした事務の仕事でも活かせるでしょう。
対応時間の拘束に注意
注意したいのは、働く時間の自由度です。
依頼主によっては、平日の日中に連絡が取れることを求められます。日勤の時間帯と重なると対応できません。シフト制の看護師が受けるなら、対応時間の条件を事前に確認しておく必要があります。
向いている人
向いているのは、次のような人です。
- 連絡への返信をこまめにできる人
- 日中に対応できる休みが多い人
- 事務作業が苦にならない人
勤務の形によって向き不向きが分かれる副業といえます。
5位 オンライン健康相談

5位はオンライン健康相談です。チャットや電話で、一般の方からの健康に関する相談に答える仕事になります。看護師の資格がなければできない仕事という点で価値は高いものの、時間の拘束があるため5位としました。一般的な特徴として紹介します。
看護師資格を活かせる
資格が必要な仕事なので、誰でも参入できるわけではありません。
その分、看護師であること自体が価値になる副業です。現場で培った説明の力も活かせるでしょう。
相談枠の時間に縛られる
多くの場合、相談に対応する時間帯が決められています。
決まった時間に待機する形だと、シフトとの調整が必要になります。在宅でも時間の自由度は高くない点が、上位の副業との違いです。
本業との線引き
仕事の中身が本業に近いことにも注意が必要です。
休みの日まで看護の仕事をしている感覚になると、気持ちの面で休めなくなります。本業と似た仕事は、疲れも似た形でたまることがあると考えておいてください。
管理者として勧めにくい副業

ランキングとは別に、管理者として正直に心配になる副業についても書いておきます。否定したいわけではありません。実際に周りでは、施設やコンビニで働いているスタッフもいます。ただ、働き方によっては本業に影響が出ることを、見ている側として知っておいてほしいのです。
夜勤明けに夜勤のバイト
最も心配になるのが、夜勤の後に別の職場で夜勤のバイトに入る働き方です。
夜勤明けは、本来なら体を回復させる時間にあたります。そこで再び夜通し働けば、休む時間がほとんど残りません。肉体的にかなりしんどい働き方だと感じています。
疲れが抜けないまま本業に戻ると、集中力の低下は避けられないでしょう。夜勤そのものの負担については夜勤の記事でも書いています。
体を使う仕事の重なり
施設やコンビニの仕事は、立ち仕事で体を使うものが中心です。
本業も体を使う以上、回復が追いつかなくなるおそれがあります。収入は増えても、疲労も同じだけ増えるのです。
どうしてもやるなら
それでも体を使う副業を選ぶなら、次の点を意識してください。
- 夜勤明けの日には入れない
- 連続して休めない月は控える
- 疲れを感じたら回数を減らす
本業に支障が出始めたら、それが見直すタイミングです。
始める前に確認すること

どの副業を選ぶにしても、始める前に確認しておくべきことがあります。とくに勤務先の規定は、職場ごとにまったく違います。周りが副業をしているから大丈夫だと判断せず、自分の職場のルールを確かめてから始めてください。
就業規則を読む
最初にやるべきは、就業規則で副業の扱いを確認することです。
副業を認めている病院は多いと感じますが、届出や許可が必要な職場もあります。自分の職場で何が求められているかを、規則で確かめてください。
国公立病院は制限がある
国公立病院に勤めている場合は、とくに注意が必要です。
看護師であっても公務員にあたり、法律で副業が制限されています。民間病院と同じ感覚で始めないようにしてください。
確定申告と住民税
副業で収入が出たら、税金の手続きも必要になります。
給与以外の所得が年間20万円を超えると、確定申告が必要です。住民税の扱いも含めて、副業で月10万を目指す記事で詳しく整理しています。
副業ランキングのよくある質問

副業を始めようとする看護師から、よく出る疑問をまとめました。管理者の立場から答えられる範囲で書いています。気になる項目だけ拾って読んでも構いません。なお職場ごとに考え方は違うため、最終的には自分の職場のルールに従ってください。
管理者に副業は知られるか
届出が必要な職場では、当然知られることになります。届出が不要な場合でも、住民税の金額などから気づかれることはあるでしょう。隠すことより、規則に沿って取り組むことを優先してください。
副業で評価は下がるか
副業をしていること自体で評価が下がることは、本来ありません。評価に響くとすれば、遅刻や体調不良など本業に影響が出たときです。
夜勤がある月はどうするか
夜勤が多い月は、副業の量を減らすのが基本です。納期のない仕事や、受ける量を自分で決められる仕事なら調整しやすくなります。
いくつ掛け持ちしてよいか
最初は1つに絞ることをおすすめします。複数を同時に始めると、どれも中途半端になりやすいためです。1つが軌道に乗ってから広げても遅くありません。
何から始めればよいか
本業への影響が小さい、在宅の仕事から始めるのが無難です。迷うなら、このランキングの上位から自分に合いそうなものを1つ選んでみてください。
稼げるまでどれくらいか
副業の種類と取り組む量によって大きく変わります。筆者の動画編集では、まとまった収入になるまで1年以上かかりました。すぐに結果が出ないことを前提にしておくと、続けやすくなるはずです。
まとめ

副業を選ぶときは、稼げる金額より先に本業に響かないかどうかを見てください。本業が崩れてしまえば、副業を続ける意味がなくなるからです。
- 1位 動画編集
- 2位 ブログ
- 3位 Webライティング
- 4位 オンライン秘書
- 5位 オンライン健康相談
上位に共通しているのは、在宅で、時間を自分で決められることです。体を使う副業がいけないわけではありませんが、夜勤明けに無理を重ねる働き方は避けてください。まずは1つ、本業と両立できそうなものから始めてみましょう。
副業ごとの収入の目安や始め方は、こちらで紹介しています。



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